大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(う)919号 判決

被告人 片岡長四郎

〔抄 録〕

原審は、原判示第二、(三)において、「被告人片岡長四郎は、金子昭雄と共謀の上、昭和三十一年十一月二十一日頃茨城県那珂湊市小川町魚市場附近において小圷吉治(三十三才)と口論の挙句同人の顏面を手拳で殴打し因つて同人に対し治療十日位を要する左肘関節部打撲傷等を与え以てその身体を傷害した」旨認定判示して、これが事実につき被告人片岡長四郎を傷害の罪に問うているが、右判示にあるように、ただ単に小圷吉治の顏面を手拳が殴打した所為だけが原因となつて、同人の左肘関節部打撲傷なる傷害を醸成結果することは経験則上到底考え得られないところに属し、原判決は、この点において明らかに、判決の理由にくいちがいあるの過誤を冒したものというのほかはないから、所論量刑不当の主張についての判断を施すまでもなく、刑事訴訟法第三百九十六条、第三百七十八条の規定に則り原判決中被告人は片岡長四郎に関する部分を破棄し、同法第四百条但書の規定に従い被告事件について更に次のとおり判決をする。

罪となるべき事実

被告人片岡長四郎は

第一、(一)(二)(省略)

第二、(一)(二)(省略)

(三)原審相被告人金子昭雄と共謀の上同年十一月二十一日頃同市小川町魚市場附近において小圷吉治(三十三才)と口論の挙句、同人の顏、頭、胴等を手拳で殴打し、足蹴にし、約四、五尺低い岸壁下に引き摺り落し、更に木の丸棒をもつて顏、腕、脊中等を殴打する等の暴行を加え、因つて、同人に対し、治癒日数約十日間を要する左肘関節部打撲症及び左第七、八肋骨打撲症の傷傷害を負わしめ

たものである。

(三宅 河原 遠藤)

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